適当文集

140文字でも書けそうな事を引き延ばして雑に書くところ

サザンオールスターズのアルバムツアーでの非アルバム曲コーナーについて雑にまとめてみた

アルバムツアー、と一言で言いましてもアルバム以外の曲も当然演奏するわけで…。

そんなアルバム以外の曲で構成されるコーナーのような物が何となくサザンのライブの中にあるではないですか…。そこに何か意図があるのでは…と勝手に解釈した雑文でございます。

セットリストを見渡してそういうコーナーになっていそうな1990年のアルバム「Southern All Stars」のライブツアーである「夢で逢いまSHOW」からの6つのライブからまとめてみました(それよりも過去のライブでそういう法則を勝手に見つけたら勝手に追記しているかもしれません…)。

 

・夢で逢いまSHOW(Southern All Stars

ライブ9~15曲目

朝方ムーンライト

夕陽に別れを告げて

C調言葉に御用心

タバコ・ロードにセクシーばあちゃん

よどみ萎え、枯れて舞え

思い過ごしも恋のうち

いとしのエリー

 

このコーナーはメドレーで披露された…という記載が当時の代官山通信にありますね。

「夕陽に別れを告げて」と「いとしのエリー」以外の曲は1988年の活動再開後のライブで初めて演奏される曲となり、特に「思い過ごしも恋のうち」は「コンサートツアー ゆく年・くる年」以来実に10年ぶりの演奏となりました。

アルバム「Southern All Stars」が原点回想といえるタイトルと言うこともあるのか、その後のライブでもしばしば演奏されるような初期サザンナンバーで構成されていますね。

個人的にはこのコーナー「朝方ムーンライト」で始まり「いとしのエリー」で終わる、というのがちょうど「バラッド'77~'82」のDisc1と同じなのが、まあ偶然なのでしょうけど良いなあ、好きだなあ、と何となく思ってしまうのです…。

 

・歌う日本シリーズ1992~1993(世に万葉の花が咲くなり

ライブ11~14曲目

YOU

死体置場でロマンスを

希望の轍

真夏の果実

 

4曲と少なめではありますが、夢で逢いまSHOWとは逆に「死体置場でロマンスを」以外は復活後の曲が並んでいますね。

世に万葉の花が咲くなり」は全曲編曲に小林武史氏の名前が載っているようにサザンの作品としては唯一全面的に参加したアルバムとなりましたが、その前段階といえますアルバム「稲村ジェーン」から「希望の轍」と「真夏の果実」が選曲されていますね。当時この2曲はセットで演奏されることが多かったということもあるのかもしれませんが、同じくアレンジャーとして小林さんが参加されていることもありアルバムの世界感に近いため選曲されたのかもしれません。

その小林さんがアレンジャーとして初めて関わった桑田さんのソロアルバム「Keisuke Kuwata」がありますが、もう1人「人気者で行こう」の頃から参加している藤井丈司氏との3人体制で製作が進められていましたね。その前の「KAMAKURA」にも関わっていたことから「死体置場でロマンスを」が選曲されたのではないのでしょうか。

ここで「Keisuke Kuwata」から「世に万葉の花が咲くなり」という小林時代の集大成的な側面を持っていたのかもしれませんね。

 

Southern All Stars Stadium Tour 1996「ザ・ガールズ 万座ビーチ」(Young Love)

 ライブ12~17曲目

C調言葉に御用心

夏をあきらめて

涙のキッス

愛は花のように(Ole!)

希望の轍

真夏の果実

 

11曲目の「平和の琉歌」も「Young Love」収録曲ではありませんが、演奏前に桑田さんが「Young Loveの15曲目です」と言っていましたので今回外しました。

まさにザ・サザン夏の王道、といった曲が並んでいますね。夏のスタジアムツアーという側面もあったと思いますが、「愛は花のように(Ole!)」以外は2年後の「海のYeah!!」に収録されることになるという夏のサザン色の強いコーナーですね。

何と申しましょうか…前年1995年の「ホタル・カリフォルニア」、そして原点回想といえるアルバムだった「Young Love」のように世間の求める、もしくはイメージのサザンを見せようとしていたのかもしれません(この辺は関口さん復帰と小林武史時代からの脱却という影響もありそうですが)。

この反動が後の「牛」や「おっぱいなんてプー」のようなライブや「さくら」の世界感に繋がっていった…もしくは所謂定番曲の封印を考え始めていたのかも知れませんね。

 

・Se O no Luja na Quites(セオーノ・ルーハ・ナ・キテス)~素敵な春の逢瀬~(さくら)

ライブ12~15曲目

胸いっぱいの愛と情熱をあなたへ

Soul Bomber(21世紀の精神爆破魔)

汚れた台所(キッチン)

愛無き愛児~Before The Storm~

 

前作のアルバムとなる 「Young Love」収録曲からコーナーが構成されていますね。

しかしサザンのイメージである夏やポップ感のアルバムにも関わらず、そのイメージから敢えて遠い、何と申しましょうか…。「胸いっぱいの愛と情熱をあなたへ」以外はYoung Loveの暗い、青春の影に潜んでいるような曲たちが選曲されていますね。

もしかすると「さくら」の曲の間に挟んでも違和感の無い曲を選曲した結果かと思いますが、さくらの曲調は暗いものが多くそれが原因か思ったほどヒットしなかったけれど前作の大ヒットアルバムにもこういう曲があるのですよ、というある種の皮肉が混ざっていたりするのかもしれませんね。

もしくはドームという巨大な密閉空間に漂う一種の息苦しさや圧迫感をさくら以外の世界で表現したかったのかもなどと思ってしまうのです。

まあ過去を見ますと、勝手にシンドバッドいとしのエリーなどの初期の曲を意図的に選曲から外すライブはアルバム曲+過去2年ほどの曲から選曲、というパターンだったりしたので(綺麗〜人気者で行こう)そのパターンに沿っただけかも知れませんが…。

 

・みんなが好きです!(キラーストリート

ライブ12~15曲目

YOU

栞のテーマ

Bye Bye My Love(U are the one)

 

セオーノとは逆に海の家にも収録されています夏やポップ感のある曲が4曲続けて演奏されていますね。

とはいえ実は割とお久しぶりな曲が多く、「栞のテーマ」や「Bye Bye My Love(U are the one)」はテレビやラジオ等を除くライブに限れば21世紀に入って初めて演奏されています。

おそらく世間のイメージにあるサザンをここで出そう、という所謂ファンサービスな一面があったと思いますが、次から再びキラーストリートの世界に戻り「からっぽのブルース」から始まるダークなサザンの世界へ入る前の息抜きといいますか、そのダークさをより強調しようという狙いがあったのかも知れません。前回のセオーノがダーク一辺倒という印象があったのでこういったコーナーも必要と判断したのでは…と。

 

・おいしい葡萄の旅(葡萄)

ライブ13~24曲目

よどみ萎え、枯れて舞え

Happy Birthday

死体置場でロマンスを

Computer Children

栞のテーマ

あなただけを~Summer Heartbreak~

真夏の果実

おいしいね~傑作物語

Soul Bomber(21世紀の精神爆破魔)

01MESSENGER~電子狂の詩~

ブリブリボーダーライン

 

さあ仕分けが大変です(?)。まあMCや映像等で一応の区切りがあるので3つに分けることができますが。

「よどみ萎え、枯れて舞え」~「Computer Children」はKAMAKURA収録曲が中心の(よどみ~以外そうですが)コーナーとなっていますね。

栞のテーマ」~「真夏の果実」は偽CM映像(?)もあってか海のYeah!!コーナーとしておきましょう。

ここは何となく葡萄とのスペシャルマッチとして作られたコーナーのような感じがします。

実験的サウンドで当時のサザンの全てを出し切り最高傑作ともいわれる「KAMAKURA」とサザンのイメージで最も大きいでしょう夏にコンセプトを置いたベスト「海のYeah!!」という過去の2大巨頭に新作葡萄で挑んだ、というように見えるのです。

「葡萄」というアルバムへの満足感と、サザンというバンドが現在進行形であるというメッセージが込められているように思えるのですね…。

「おいしいね~傑作物語」からのセットリストを見られたときにいらないコーナーと言われるけど今歌いたい曲のコーナーという桑田さん自身が答え(?)をおっしゃっていたりしているのでここは省略しましょう。

 

さてまた妄想と都合の良い解釈100%でお届けしてしまいました…。とりあえず酔っ払いの戯れ言ということにして下さい(?)

 

 

あとがきのようなもの

こういうライブネタから引っ張り出して妄想をぐだぐだと書いているときが何だかんだで楽しいことに最近気が付きました(?)