適当文集

140文字でも書けそうな事を引き延ばして雑に書くところ

「サザンオールスターズ 1978-1985」を読んだ雑な感想のようなものを

今年久し振りに所謂「サザン本」と呼べます1冊の本が発売されましたね。スージー鈴木氏による著書「サザンオールスターズ 1978-1985」。サザン関係の本ではサザンのメンバーが出したものを除けば2007年中山康樹氏の「クワタを聴け!」、2008年別冊宝島「音楽誌が書かないJポップ サザンオールスターズ桑田佳祐」(後に文庫化)以来になりますでしょうか…(えっ…、2008年の「5年後までのサヨナラ!?サザンオールスターズ」…?あれは結果的にタイトルが正解となったことがすべての感がありますから…)。

そんな約10年ぶりのサザン本が登場、それを書いた方がスージー鈴木氏ということで、私は個人的に野球方面で名前を知っていた方で(後にサザンも好きだということを知る)、ある年の某東京野球ブックフェアで遠目からお姿を拝見していて(一瞬サザントークをしたくなってしまったけど流石に空気を読みました(?))、勝手に親近感を抱いていたこともあり(?)こっそり楽しみにしておりました。

さて、無駄な前置きからの本題に入りましょう。ネタバレもなるべくはしないようにしたつもりですが多少は入っているかも知れませんのでそこはどうかお許しを…。

 

まずいきなりの「勝手にシンドバッド」の分析でしょうか。今までのシンドバッドといいますと、テレビで演奏された当時の衝撃が語られることは多かったと思いますが、曲の1つ1つを解体しボーカル・歌詞・メロディなどを分析し解説するというのは恐らく初では無いのでしょうか。それなりにページ数も割いていますので本家の曲に負けないくらいのインパクトがありましたね(?)。ちなみに「メロディ(Melody)」でも同じように細かい分析がされております。このラストに書かれている解釈といいますか、あれは好きですね…。具体的にはP.226です(桑田さんの誕生日で覚えていました(?))。

あと「開きっ放しのマシュルーム」(84年)の「Blueberry Boy」からの「blueberry lady(strawberry woman)」(メロディ(Melody))は読む前に気が付きたかった…(10年何してたんだ老人と化した私)。

章のラストにはアルバムの批評が載っておりましたね。アルバム収録曲は1曲1曲に星1~5つでの評価、数行のコメントがされていますので、「クワタを聴け!」の評価と比べるのも面白いかも知れません(実際「クワタを聴け!」と評価が違う曲だとそれに触れているところがありますね)。ただああいうタイプの曲やそういうパターンの曲だと評価が辛めなのは共通していると言いますか…(ネタバレ防止)。

「モーニング・ムーンは粗雑に」を見た感想(?)や「ふぞろいの林檎たち」の中でサザンの曲がストーリーの中でどのように使われていたのか、という実録がされているのもなかなかお目にかかれないテーマではないかと思います。それ関連で言いますと、ビデオ「サ吉のみやげ話」のレビュー(的なもの)も載っているのは、発売から30年以上経ちDVD化もされておらず、レビュー的なものを書いていた個人サイトも消えつつある中では貴重なものではないのでしょうか。

7人目のサザン、という項目もありますが、86年以降ではもっと多くの人物がご登場しそうですね(まあそれだとサザンオールスターズ&オールスターズになってしまうか…)。

文章の構成上メンバーのソロに関してはあまり触れていませんでしたね。嘉門雄三と「ステレオ太陽族」の比較として「はらゆうこが語るひととき」が出ては来ましたが。個人的にはサザン・桑田以外のメンバーのソロ活動に焦点を当てた本を読んで見たいですねえ…色々あると思いますが、いつか誰かが書いていただけると未練は1つ減りそうです(?)。

最後にサザン(桑田)と、他アーティスト(はっぴいえんどやキャロル)などの比較分析も書かれていますが、私はサザン以外をほぼ知らないため「ほーなるほど…」位の感想になってしまうのが勿体なかったですね。そういう知識を持っていればちゃんとした反応が出来たのですが…(まあ私の勉強不足という名の視野の狭さに問題があるだけなのですがね…)。

終章は何と申しますか…氏のホームページのブログ(日記?)でサザン(桑田)に関して触れていたものをいくつか読んでいたので「ほうほうと…」。

 

…と結局は側を触るだけの感想を長ったらしく書いてしまいました。

まあ結局は、現代にデビューから85年までのサザンを分析し、しかも本にしていただきありがとうございました、ということが言いたいだけだったのです…。

個人的に好きなものに対して「過去があって今がある。今があって過去がある」と勝手に考えて接してしまっているので、この本から86年(サザンで言いますと88年ですが)以降の「大きくなったサザン」を分析した本が出るといいですねえ…

そして余談ですが去年11月に発売された「ベースボールマガジン1月号」では「工藤公康=桑田佳祐論」というのが載っていますのでそちらもチェックしてもいいと思いますね(雑誌なので新刊では多分もう手に入りませんかね…?ちなみにサザンのサの字も出ては来ませんが小林克也氏のインタビューも載っていたりしますのでサザン臭があります…でも本当に見て欲しいのはその号の取材後記だったり…?)。

 

 

あとがきのようなもの

この本を発売日に購入し読んでいたのですが、妹に「今日何か忘れてない?」と言われてしまいました…。そりゃあ、だってサザンはHappy Birthdayの中で「何も言葉はいらない」と歌っていますし…(言い訳)。