随分久しぶりとなってしまいました。誰が求めているか分からないでお馴染みのサザンカバー雑まとめシリーズでございます。今回は原さんがボーカルを取っています曲のカバー10曲をピックアップしたいと思います。要はサザンと原由子名義のミックスでございまして、もし「ハラッド」のオムニバス盤が出たら…という妄想のつもりで(?)お読み頂ければ…。
・私はピアノ
(高田みづえ アルバム「高田みづえ コンプリート・シングルズ」収録)
まずこちらを取り上げない訳にはいかないでしょう。まあ有名過ぎるといいますか、本家と元祖の本家みたいなものですが(?)。
原坊版ですと頭から入ります、あーあーあーのコーラスは2番前とラストに入りますね。
原曲が「おいらを嫌いに~」といった遊びが所々あるのと比べますと、やはり王道と言いますかちゃんと歌謡曲していますよね(?)。こう聴きますと後に数多くカバーされるこの曲の原曲はサザン版ではなくこっち、という感がありますね。
・私はピアノ
(Acid Black Cherry アルバム「Recreation 4」収録)
男性ボーカルによる原坊ソングカバーはかなり珍しいですね。もっともインタビューを見ますとサザン版よりも高田みづえ版からの影響と答えているので厳密にはサザン(原坊)カバーとは言えないのかも知れませんが。
バックの演奏アレンジがまたおしゃれなサウンドなのですよねえ…(ボサノバかジャズかジャンルとしてはあまり分からない阿呆です…)。ボーカルも含めて物凄く「今の音」という感じが原曲・カバーを含めても強い部類に入ると言いますか…。
個人的にはサザンカバーの中でもかなり好きなカバーなのですよね…。
・そんなヒロシに騙されて
(森昌子 オムニバスアルバム「エンカのチカラ 最強Z レッド」収録)
元々はシングルレコードのB面に収録されていたとのことで、曲自体と森昌子さんの知名度は高いのにもかかわらず、あまり知られていないカバーではないのでしょうか。余談ですが、このオムニバスアルバム「エンカのチカラ」シリーズはサザンカバーを集めるのにかなり重宝します(どうやら「艶華12」という未CD化のレコード盤にしか収録されていないようです)。
イントロ頭にもうワンフレーズギターの音が入る(哀しみのプリズナーのあの感じをイメージして頂ければ(?))高田版のイントロなのでやはりそちら派のカバーでしたか(?)。
こぶしの入り方が何となく演歌寄りの感があり、そういった歌唱での原さん曲カバーは珍しいのではないのでしょうか。
・そんなヒロシに騙されて
(ジューシィ・フルーツ アルバム「シングル・コレクション+5」収録)
こちらは逆にサザンバージョンの色がまあ強い強い(?)。その原坊版に少し引っ張られていたのかどうか分かりませんが、所々に原さんっぽい歌い方に感じることがあったり、声の感じが似ていると言いますか活発になった原坊感(?)が顔を出す事もあって面白いですね。
そのボーカルのイリアさんは後にアルバム「KAMAKURA」のレコーディング時など、原さんがお休みの時にコーラスで参加していたりしていたのですが、こういうところで代役として起用されたりしたのでしょうか…(単に当時のサザンと近いところにいたから、というだけなのかもしれませんが)。
・シャボン
(長山洋子 アルバム「ニューヨーコ・タイムス」収録)
原曲にはないイントロが存在するというある意味のレア感があります(?)。少女っぽさが残る歌唱かと思いきや、1968年生まれの1984年発売曲なので何と当時16歳なのですよね。しかも2ndシングルのA面ときたものです。当時の状況は分かりませんが、高田みづえ版「私はピアノ」や「そんなヒロシに騙されて」のようなヒットを狙っていたのかもしれませんね。原さんボーカルではありませんが「夏をあきらめて」など、もうこの時期にはある種歌謡曲作家としての桑田さんの評価がされていたという裏付けになっているのかもしれませんね。
ちなみにダウンロード購入が出来るのですが、レコチョクなど一部の配信サービスでの配信だったりしますので、無いと思いきや思わぬところにあったりしますので、探す際はどうかお気を付けて(?)(このパターンが意外と多いのですよねえ…。こういうことが苦手なので大変です(?))。
・I Love Youはひとりごと
(ベティ レコードシングル「I Love Youはひとりごと」収録)
高田みづえ版私はピアノに次ぐどちらが本家が分からないシリーズ(?)でございます。
歌詞は渋谷のモーテルが梅田のモーテルに変わっていますね。セリフ部分も変わっていまして、特に2番終わりは「ハラボーだかタラボーだか知らないけど、ベティと似たような曲歌ってるわよ。今話題の盗作よ」…というような内容で原さん版にも触れつつ、会話風になっているなどの変化があります。
あくまで私が調べた範囲内ではありますが、レコードシングルとして発売後はどうやら配信もなくCD再発やオムニバスアルバム等に収録されていないようで、現段階ではこのレコード盤でのみ聴くことが出来る曲となっております。
・横浜Lady Blues
(桃井かおり アルバム「モダンダード」収録)
カバーアルバムでその1つですが、何と表題曲としてシングルカットもされております。原曲よりもジャズ感のあるサウンドと気怠さといいますか、湿気感の強い少しスローテンポな歌唱がマッチしていて良いですね。どことなく研ナオコ版「夏をあきらめて」の雰囲気に近い気がします。
本家で「ヨコハマ・モガ」のアウトロが「横浜Lady Blues」のイントロに繋がるというアレンジがあるのですが、そのヨコハマ・モガに繋がる横浜Lady Bluesはこっちの方が似合う気がする、という謎の感想を抱いております(?)。
・女優
(増田惠子 アルバム「Colors~30th Anniversary All Time Best」収録)
サウンドはほぼ原坊バージョンと同じようなアレンジですね。若干綺麗の時のデジタル使い始め感がありますが。あと間奏とアウトロがこちらの方が少し長いですね。
原さんの下がるのとは逆にヘイ・ヘイ・ホーが上がる歌い方をされておりますね。
何と申しましょうか…声質の問題もあるのかと思いますが、原さん版がデビューしたてのこれから女優として活動していくようなボーカルに対し、こちらは売れる直前のブレイク直前の少し遅咲きの女優さんという感じがありますね(あくまで主観でございます…)。
・あじさいのうた
柴矢裕美さんは「サカナ サカナ サカナ~」でお馴染みのおさかな天国を歌っている方ですね。さらに旦那さんである柴矢俊彦さんは何とかつてジューシィ・フルーツのギタリストでサザンとも繋がりがあった…というまさかの繋がりがあったりもします。
原曲の打ち込み感の強いイントロからアコースティックよりのアレンジになっているせいか、出だしが少し潮風のエトランゼっぽいです。
今でも心によみがえる思い出とだんだん好きになって~の間が原曲と比べて短くなっていますね。間奏も短めになっている一方で、揺れる思いを歌にして~のあと、少しだけ間を作ったりとちょこちょこと微妙にアレンジを変えていますね。
どこか淡々と歌っている感じがありますね。原曲よりも主人公の年齢が高めに作っていたのでしょうか。
・少女時代
(丹下桜 アルバム「New Frontier」収録)
声優さんとして活躍されている方で、「カードキャプターさくら」の主人公木之本桜役の声優さんといえばピンとくる方もいらっしゃるのではないのでしょうか。声優活動と並行して歌手活動も行っており、そのまさに「カードキャプターさくら」が放送されている1998年に発売されたアルバムに収録されております(余談ですが、サザンもこの年「さくら」というアルバムを出していますよねえ…)。
ギターの音が少し強めでガールズロックっぽいアレンジですね。そこに原さんよりも少女のような丹下さんのボーカルが加わって少し不思議な、でもとてもマッチしているのですよねえ…。
ということで原さんボーカル曲のカバー10曲から雑にまとめてみました。やはり「私はピアノ」と「そんなヒロシに騙されて」は多かったですね。
原さんソロ名義曲でおそらく最もカバーされているだろう花咲く旅路からは敢えて選曲しなかったところで無駄に個性を出そうとする私は何なのでしょうか(?)(偶然です…w)。
次回第4弾はあるのでしょうか?曲のストックはありますので、後は私の文章力と音楽知識にかかっていますがこれを考えると…ですね(?)。