適当文集

140文字でも書けそうな事を引き延ばして雑に書くところ

サザンオールスターズ1999年・2003年・2008年ライブのメドレーコーナーを今更雑に見比べてみる

1999年年越しライブ「晴れ着DEポン」・2003年ライブツアー「SUMMER LIVE 2003「流石(SASが)だ真夏ツアー!あっっ!生。だが、SAS!」~カーニバル出るバニーか!?~」・2008年「真夏の大感謝祭」と10年の間で3度の長尺メドレーコーナーがライブのセットリストに組み込まれている時期がありましたね。
今回はそのメドレーコーナーに勝手にスポットを当てて、また適当な事を書いていこうと思います。
まずは3つのメドレーを振り返ってみましょう。

 

 

晴れ着DEポン

1.せつない胸に風が吹いてた
2.C調言葉に御用心
3.Bye Bye My Love (U are the one)
4.Happy Birthday
5.君だけに夢をもう一度
6.マチルダBABY
7.ミス・ブランニュー・デイ(MISS BRAND-NEW DAY)
8.爆笑アイランド
9.チャコの海岸物語
10.そんなヒロシに騙されて
11.松田の子守唄
12.涙のキッス
13.あなただけを~Summer Heartbreak~
14.LOVE AFFAIR~秘密のデート
15.THE END〔THE BEATLES
16.希望の轍
17.思い過ごしも恋のうち
18.いなせなロコモーション

 

ミレニアムメドレーと題されていましたが、その名に相応しい曲が並んでいる、といったところでしょうか。
その中で1曲目が「せつない胸に風が吹いてた」というのが、何と申しましょうか…。1999年→2000年になる、というタイミング、20周年を越えてなおバンドが続いているというサザンの「歩み」をメドレーという形で改めて見せるというスタートにはぴったりだったのかしら…と。
C調言葉に御用心」を挟みまして(そういえばC調さんはこの3回のメドレー全てにご登場されていますね)、「Bye Bye My Love (U are the one)」~「爆笑アイランド」までの曲はデジタル寄りの曲が続いていますね。その中では「マチルダBABY」と「ミス・ブランニュー・デイ(MISS BRAND-NEW DAY)」という終盤の定番コンビがここでご登場というかなり珍しい選曲となっていますね。ある意味でこの2曲がメドレー内でしれっと演奏されてしまうというのが、ミレニアムメドレーの大きな特徴であり目玉だったのかもしれませんね。特にマチルダさんは中盤&ギター持ちという超レアバージョンですから尚更そう思ってしまうのかも知れません。
SE勝手にシンドバット(?)からの「チャコの海岸物語」~「松田の子守唄」という人名メドレー(?)に入りましたね。松田の子守唄は歌舞伎町ライブでも披露されていますが、この前後の披露は「ブラディ」「真夏の大感謝祭」とこの2回ともメドレーコーナーでの披露なのですよね。メドレーに入れやすい曲なのでしょうか。逆に言えばフルバージョン披露の歌舞伎町ライブが珍しいパターンだったということなのでしょうか…。
涙のキッス」・「あなただけを~Summer Heartbreak~」・「LOVE AFFAIR~秘密のデート」の並び、何ですかこれは(?)(何ですかその言い方は)。この3曲がメドレー内でしれっと演奏されてしまうというのが、ミレニアムメドレーの大きな特徴であり目玉だったのかもしれませんね(使い回すな)。場面によっては真夏の大感謝祭の「いとしのエリー」・「真夏の果実」・「TSUNAMI」に近いような使い方になったのかもしれませんね。また「世に万葉の花が咲くなり涙のキッス)」・「Young Love(あなただけを~Summer Heartbreak~)」・「さくら(LOVE AFFAIR~秘密のデート)」と曲が収録されているアルバム順にもなっているというのも、歴史を感じさせてまた良いですよね…。
1曲、ビートルズの「THE END」がその曲名通り終わり…と。思わせてからの「希望の轍」。ベタといえばベタなのかもしれませんが、その演出をしっかりやってくるあたりがミレニアムということなのでしょうか。今の轍さんの立ち位置ですとメドレー内で披露、というのは想像しにくいですので、これもレアだったのかも知れません(過去では1991年年越しライブ「闘魂!ブラディ・ファイト」でのメドレー披露がありましたが)。
思い過ごしも恋のうち」~「いなせなロコモーション」で締めと歌舞伎町ライブの中盤の流れを投影しつつ(ダンサー演出含め)終わらせるのが、翌年のTSUNAMI茅ヶ崎ライブの流れまでを含めた、1999~2000年という2年間の流れを暗示した年越しライブのメドレー、という感じがするのですよね…。

 


SUMMER LIVE 2003「流石(SASが)だ真夏ツアー!あっっ!生。だが、SAS!」~カーニバル出るバニーか!?~

1.当って砕けろ
2.お願いD.J.
3.C調言葉に御用心
4.朝方ムーンライト
5.夜風のオン・ザ・ビーチ
6.素顔で踊らせて
7.タバコ・ロードにセクシーばあちゃん
8.女流詩人の哀歌
9.吉田拓郎の唄
10.アミダばばあの唄
11.夕陽に別れを告げて
12.私はピアノ
13.My Foreplay Music
14.涙のアベニュー
15.思い出のスター・ダスト
16.シャ・ラ・ラ
17.わすれじのレイド・バック

 

続いては2003年のメドレーを見ていきましょう。
1978〜85年までに発売された曲で構成されていますね。確か当時の特設サイトだったでしょうか、新しいファンの方々にサザンの歴史を見てもらう意味合いもあったのでは…といった解釈が載っていたのが印象に残っております。
スタートは「当って砕けろ」。25周年企画として「勝手にシンドバッド 胸さわぎのスペシャルボックス」が発売されていましたし、そのB面曲であるこの曲からメドレーが始まる…というのも、そういった歴史を見てもらいたい・聞いてもらいたいということだったのかもしれません。
その「当って砕けろ」から「お願いD.J.」「C調言葉に御用心」「朝方ムーンライト~夜風のオン・ザ・ビーチ~素顔で踊らせて」までの流れはアルバムの収録曲で見ますと「熱い胸さわぎ10ナンバーズ・からっとタイニイ・バブルスステレオ太陽族」というアルバムの流れにもなるのですよね。この辺りの並びは意識していたのでしょうか…?。その中でステレオ太陽族から3曲続けて演奏されています。特に「夜風のオン・ザ・ビーチ」は1982年の「愛で金魚が救えるか サザンオールスターズ PAAPOO ツアー'82」以来21年ぶりの演奏でもありました。
同じくお久しぶり曲となりますと、「女流詩人の哀歌」は「青年サザンのふらちな社会学(ツアーTHE NUDE MAN)」以来20年ぶりの演奏でした。
今回のメドレーである種の目玉は「吉田拓郎の唄」になるのではないのでしょうか。当時療養中であった吉田拓郎さんに向けての歌詞に変更されていますね。1985年もこの2003年も背景は違いますが、こういったタイミングでのこの歌の歌詞を比べるのもまた興味深いのかもしれません。そしてこの曲と「夕陽に別れを告げて」のKAMAKURA曲に挟まれる形で「アミダばばあの唄」が演奏されるというのが面白いですね。映像で明石家さんまさんが登場されますが、そのKAMAKURAのCMに出演していたのが…というのは狙っていますよねえ…。
終盤は「涙のアベニュー〜思い出のスター・ダスト〜シャ・ラ・ラ」と横浜ソングメドレーという形で横浜が舞台になっている曲が続けて演奏されていますね。2014年年越しライブ「ひつじだよ!全員集合!」ではこの並びでフルバージョンで披露されていますので、ある種11年越しの完全版的扱いだったのかも知れません。
ラストは「わすれじのレイド・バック」、25周年の感謝と共に「ひとりひとりを抱きしめたいのさ」。あまりにも綺麗で素敵なメドレーの締めだったのはないのでしょうか。
。そして結果的にですが、1999年と2003年のメドレーは「FIVE ROCK SHOW」で発売したシングル曲が最後を飾ることになりましたね。


真夏の大感謝祭

1.女呼んでブギ
2.いとしのフィート
3.お願いD.J.
4.奥歯を食いしばれ
5.ラチエン通りのシスター
6.TO YOU
7.C調言葉に御用心
8.働けロック・バンド (Workin' for T.V.)
9.松田の子守唄
10.Hello My Love
11.朝方ムーンライト
12.思い出のスター・ダスト
13.夏をあきらめて
14.Oh!クラウディア
15.東京シャッフル
16.そんなヒロシに騙されて
17.あっという間の夢のTONIGHT
18.メリケン情緒は涙のカラー
19.顔
20.Bye Bye My Love(U are the one)
21.メロディ(Melody)

 

流石だツアーと同じく、1978〜85年までに発売された曲で構成されていますね。「青山通りから鎌倉(KAMAKURA)まで」のメドレーという表現がまた良いのですよね…。
その通りメドレーの1曲目はアマチュア時代から演奏されている「女呼んでブギ」からスタートします。そして「いとしのフィート」と青学時代に大きな影響を受けたリトル・フィートから曲名(と曲調)を拝借した曲を演奏するというのがらしいといいますか…。同時にこの流れから時系列で曲を演奏していく、というのが分かるような形になっていますね。
「お願いD.J.」と「C調言葉に御用心」、「朝方ムーンライト」そして「思い出のスターダスト」は前回に引き続き、といいますか、C調さんはこの3度のメドレーで唯一全てで演奏されていますね。「茅ヶ崎ライブ2023」では久しぶりに大サビの「砂の浜辺で〜」の部分が歌われていましたが、この間はちょうどその部分はフル演奏でもカットされていたので、そういった影響もあったりしたのでしょうか。
このメドレーの目玉はやはり「働けロック・バンド (Workin' for T.V.)」でしょうか…。爆笑問題太田光さんに選曲に悩んでいる話をしたところ、この曲が聴きたいです(好きですだったかもしれません)、と言われ結果採用となった、というのもあると思いますが、「無期限活動休止」を発表したこの時期と、曲を作った当時のテレビの仕事に疲れ切って離れていた時期とが不思議と何処かでリンクした感じがあったのが選曲に繋がったのかしら、とも思うのですよね…(演奏もほぼフルバージョンに近い扱いでしたし)。それにライブ演奏は「サザンオールスターズがやってくるニャーニャーニャー」以来28年ぶりと現段階でもサザンの中では最長ブランクを記録しているのですよね。それ以外にも「Hello My Love」は27年ぶり、「東京シャッフル」は23年ぶり、「顔」は20年ぶり、とお久しぶり祭りでもあったのですよね。
そして「松田の子守唄」「そんなヒロシに騙されて」の共演(?)も晴れ着と同じでしたね(連続はしていませんでしたが)。
ラストはKAMAKURA収録曲でサザンの第1期活動ラストシングルでもある「メロディ(Melody)」でした。9月ではありませんが、無期限活動休止前の8月末に聴く、「今宵雨のSeptember」や「泣かないでマリア いつかまた逢える」には特別な響きがあったように思うのですよね…。

 

 

と3つのメドレーを振り返ってみました(ここまでが長いのよ、あんた)。
こう比べますと、当たり前ですがそれぞれ色が違いますね。晴れ着のメドレーはやはり年代を絞っていないこととミレニアムの特別感からかライブ定番曲も多いのが特徴ですね。流石ツアーは25周年ライブということでの(バラエティ部分も含めつつ)それまでのファンに向けた部分とTSUNAMI以降入って来たファンの方へサザン初期の曲を聴いて貰おう、というのが絶妙にマッチしたメドレーといったところでしょうか。大感謝祭は30周年の中での初期を振り返りつつ、無期限活動休止ということが頭にあったからなのか20年以上演奏していなかった曲をここでやる、というある種サザンの清算的メドレー、といった感じになりますでしょうか…。
そしてこの大感謝祭以降はメドレーコーナーは(現時点では)行われておらず、1曲1曲を聴いてもらう、というスタイルになっていますね。この辺りは歴史の長さと曲の多さがあるので、その時のどう曲を聴いてもらうか…が何となく見えて来るのが面白いと思うのですよね。


何となくでございますが、メドレーはサザンの歴史を見てもらいたいタイミングで披露されやすい傾向があると思うのですよね。今、サザンのレコーディング中ではないですか…。アルバムでしたら違うとは思いますが、まだ45年の周年時期ですし、シングルやEPだったりしましたら、それに伴うツアーではそろそろまた新旧様々な方々に向けてメドレー披露があるのでは…とも今回書きながら思ってしまったのでごさいました。

 

と、今回はメドレーコーナーについて雑な振り返りでございました。