適当文集

140文字でも書けそうな事を引き延ばして雑に書くところ

桑田佳祐LIVE TOUR 2021「BIG MOUTH,NO GUTS!!」の感想のようなものを(配信編)(ネタバレあり)

1月3日に配信されました桑田佳祐LIVE TOUR 2021「BIG MOUTH,NO GUTS!!」埼玉公演をうっかりこっそりと見ておりました。その感想のようなものです。

毎度の事でありますが、曲順・内容等々に関して書いておりますので、今後のおかわり配信を見られる方にはネタバレとなってしまいますので、読まれる際には充分お気を付けくださいませ…。あといつもの事ですが長いです…。



配信開始時間30分からアクセス出来るようになり、当時の会場の様子、時折CMが流れるといった、待ち時間も会場にいるような編集となっておりましたね。開演前アナウンスもありましたが、こちらは配信仕様になっており、会場の拍手のタイミングと合わせる編集の細かさに感心しておりました(?)。

アナウンスが終わると暗転し、威風堂々が流れ始め曲が終わると、ツアー名である「BIG MOUTH,NO GUTS!!」という文字が映りメンバーが登場しました。桑田さんはすぐにマイク前には行かず、左右動きに手を振ったりしてからマイク前に移動してきましたね。桑田さんのところだけ絨毯が引いてありましたね。そしてついにライブのスタートとなりました。

 

1.それ行けベイビー!!

1曲目としては「ライブ in 神戸&横浜 2011~年忘れ!! みんなで元気になろうぜ!!の会~」以来10年ぶりのご登場となりましたね。徐々にバンドスタイルになっていく感じは2016年の「ヨシ子さんへの手紙 ~悪戯な年の瀬~」と似た感じがありましたね。

ラストの「適当に手を抜いていこうな」のところは「適当にBIG MOUTHで行こうな ボチボチNO GUTSでいいじゃん」と変わっていましたね。キーボードを弾かないとはいえ立ったままコーラスをする片山さんは流石です(?)。

サザンでの「“キミは見てくれが悪いんだから、アホ丸出しでマイクを握ってろ!!”だと!? ふざけるな!!︎」以来、約2年ぶりとなったこの有観客ライブの1曲目にこの曲というのが、どこか2010年12月31日の紅白歌合戦で、7月の桑田さんの病気発覚・それに伴う休養から5ヶ月ぶりに復帰し、久々にテレビ越しとはいえお姿を見ることが出来た、あの日の1曲目としてこの曲を歌った時と何となく重なった感じがありまして…。もちろん状況も背景も全く違うものであると理解していますが、人前に久々に出る、という機会が来た時にこの曲を1番最初に持ってくるというのが、意図的であるかどうかは別としてそういう曲になっているのかしら…?と思ってしまうのです。

また「それ行け!!ボク‼︎」というフレーズがまたこれからスタートする、という自身の気持ちを1つ立たせるところがあるのかもしれませんね…ともふと思ってしまいました。

 

2.君への手紙

曲終わりからもギターを弾き続け不意にこの曲のイントロが。曲名もあってかどこか朗々と歌っている感じは皆さんに向けたまさに手紙を読んでいる感じを受けました。

どのタイミングでしたか…誠さん越しの桑田さんという映像が曲とマッチしていてまた良かったですね。埼玉の公演日は11月20日・21日と「実りの秋」だったのではないのでしょうか。

ソロのツアーでスタートからギターを持つのは久々な気がしますね。ハンドマイク(もしくはスタンドマイクスタイル)というある意味で生身に近い登場から、1つ装備を持って歌い始めるというのが、久しぶりの有観客というツアー当初の距離感を図りかねていた残り香にも思えてしまうのですよね…。またこの静かにスタートする感じがゆっくりと時が歩み始める一歩目を歩み始めたようにも感じてしまいますね。

そして私は会場に集える小粋な馬鹿にはまだまだなれそうにありませんね(?)。

 

3.炎の聖歌隊 [Choir(クワイア)]

overtureがあってこの曲に入りましたね。早くも銀テープが飛び、ナマケモノライトも点灯しておりました。「楽しいショーが始まるよ」の時にセンターカメラから映るステージステージにビカビカ(?)がまたまぶしかったですね。

最初の2曲が弾き語りっぽくスタートするある種の孤独感といいますか、そこからバンド全員で奏でるポップさが、スタッフ・観客も含め会場全員で奏でる1曲となったような感じに見えました。

ここで早くも「ごはん味噌汁海苔お漬物卵焼きfeat.梅干し」から新曲がご登場されましたね。メンバー紹介明けの仕切りの1曲目に来るかな、と予想していたのですがしっかりと外しましたね。

「旅の空 雨が上がったら」という始まりが、君への手紙の「キミはいつも 冷たい雨に打たれ 傘もささずに 旅をする」との対になっている、といいますか、この曲のサウンドと相まって本当にステージに晴れ間が指して来たように感じてしまいました。

個人的にこの曲には重さと苦しさを感じてしまうことがありまして…。何と申しましょうか…ライブへ向かう為に桑田さん自身が自らを奮い立たせる歌詞と強く思えてしまい、曲のポップさ・前向きさから逆に桑田さんの背負っているものを感じてしまい、それがどこか「重く」感じてしまう要因なのかもしれません。そして今回ライブ会場にお邪魔出来なかったこともあり、このライブで逢う前提ともいえますこの曲に対して複雑な思いを抱いてしまいまして…。もちろん聴く度毎回という訳ではないのですが、不意に曲から感じてしまうライブへの遠さやその眩しさが自分自身の現状と重なって辛さ苦しさという感情になってしまったのかな…と。

だからこそ今回配信があったのは救いといいますか、良かったな…と。

 

MC

開演お待ちどうさまでございます。再会うれしゅうございます。

ごあいさつを、と上手下手正面に向かって行っていたのがとても印象的でしたね。

 

4.男達の挽歌 [エレジー]

挽歌と書きましてエレジーです。と曲紹介があってからの演奏でしたね。

4曲目は2007年の「呼び捨てでも構いません!!「よっ、桑田佳祐」SHOW」以来となりましたね。今回とその呼び捨てライブ、そして前回のツアーである「LIVE TOUR 2017 「がらくた」」とツアーでのしかも序盤の位置にいらっしゃることが多いですね。「明日こそ晴れるだろう」というフレーズもありますし、晴れのフレーズは炎の聖歌隊と続いているように思いますね。歌詞を見ますと「闘魂(読みは魂)」はSoulコブラツイスト、「陽気に笑い飛ばせば」はSMLIEと、どこかごはんEP収録曲に繋がる感じもありますし、ここで一発キメてしまいたくなってしまったのかもしれませんね(?)。

前回のがらくたツアーがギター無しのスタンドマイクスタイルでの披露だったこともあり、(ある意味で)いつものギター持ちが新鮮に映りました。

「どうせ生まれてきたなら 阿呆らしいのもアリだぜ」も現在に響くフレーズだなあ…とこう見ながらふと思ってしまいました。

 

5.本当は怖い愛とロマンス

男達の挽歌は2007年の呼び捨てライブ、そしてこの曲は2012年の「I LOVE YOU -now & forever-」でも4曲目で演奏されており、MC明けに歌いやすい曲メドレーみたいになっておりましたね(サザンのふざけるなツアーでは5曲目の「SAUDADE~真冬の蜃気楼~」から8曲目の「青春番外地」までライブ4曲目、しかも「彩~Aja~」以外はドームツアー4曲目経験者というそれ以上のライブ4曲目メドレーがありましたが)。ヨシ子さんへの手紙の時といい、この曲も序盤曲という位置になりつつありますね。がらくたツアーではお休みでそのヨシ子さんへの手紙以来だったこともあるのか、実際はそれ程ではないのですがどこかお久しぶり感がありましたね。

ここでダンサーさんが登場されましたね。ダンサーさんの着物、後ろの映像と全体的に和の感じがあって良かったですね。笑い声だったりの担当は今回も深町さん。これ大事です(?)。なるほど前回のがらくたツアーでは深町さんがいなかったので、この曲を選曲しなかったのですね(?)。

1曲目からここまでの流れ、何となく2010年の紅白を5曲に伸ばし現在に置き換えたらこうなったという感じがありまして…。久々に桑田佳祐として人の前に出るという緊張感だったり、逆にリラックスさせることや寄り添ったり、今を見せる…等々の要素が含まれていた気がするのですよね…。その感覚が私の中でどうしてもあの2010年の紅白に近いものがありまして…。

 

6.若い広場

ぴよぴよという鳴き声と共にひよことにわとり(かわいい、これ大事)の映像のあとにまだまだひよっこなイントロが。本当は怖い愛とロマンスからこの曲ですから実質紅白メドレーとも言えますね(?)。2番では前川清さんが一瞬降臨されていましたね。

「みんな今頃どうしてる」というのが今に繋がる歌詞ですね…。

「あの日観てた”サウンド・オブ・ミュージック” 瞼閉じれば蘇る」…私にとってのサウンド・オブ・ミュージックはやはりサザン・そして桑田さんの音楽なのだと改めて思ってしまいました。きっと今回のライブもまた瞼を閉じれば蘇るライブになるのでしょう…。

 

7.金目鯛の煮つけ

遮断機と電車の絵の映像が流れてからのこの曲でしたね。新曲をここでまた1曲持ってきましたね。個人的に今のところごはんEPの中では一番好きな曲になりますでしょうか。

若い広場からの流れは、若い広場のMVが割と亭主関白な旦那さんから、この曲のCMで登場する金目鯛の煮つけを作るような旦那さんと置き換えるとその変化が面白いなと思ってしまいます(?)(演じているのが同じ桑田さんと言うことを含めて)。

サビの特に「麗しい~」のところあたりが、どことなく丁寧に歌っているように感じました。「今宵は月さえついて来る」を歌いながら上を指さしその腕がふらふらさせている動きが好きでした。

多分ダブルミーニングなのでしょうけど、「どんな世の中をこの子と生きる」がコトコト生きるに聞こえるのが良いですよね。甘辛く煮た金目鯛というのが、辛さも時には甘さも人生という事なのでしょうけど、コトコト生きるというフレーズが急ぎがちな今にはちょうど良いペースに思えてしまいます。

 

8.SAITAMA LADY BLUES~埼玉レディ・ブルース~(OSAKA LADY BLUES~大阪レディ・ブルース~)

ちょっとだけMCが入りましたね。今日のために作ってきた曲を…と始まったのは、まさかの「OSAKA LADY BLUES~大阪レディ・ブルース~」の替え歌、SAITAMA LADY BLUES~埼玉レディ・ブルース~さんでございました。I LOVE YOUツアーの大阪公演以来9年ぶりの演奏となりましたね。

歌詞テロップがわざわざ緑の太字で替え歌部分を強調していたのは分かりやすかったですね。確か元気になろうぜの会が始まる前くらいの夜遊びで、「OSAKA LADY BLUESをやる時はまた神戸や横浜になりますか?」という内容の投稿に、「毎回は大変だからやらない」的な回答をしていたのを思い出しました。丸くなりましたね桑田さん(?)。

ヤオコーとベルク いとしのスーパー」懐かしかったですね(一時期埼玉に住んでいたことがあったので…)。2番では方言も飛び出していましたね。

間奏の野球実況パートは誠さんが「憐れなミュージシャン達が踊ります」的な台詞を担当されていましたね。せっかく埼玉西武ライオンズにはおかわり君という渾名の中村剛也選手という、おかわり配信にもピッタリな選手がいたというのに(?)。

ラストの「クレヨンしんちゃんもベスト」には映像と共に「いーやそれほどでも」というしんのすけさんの台詞が。このためだけに許可を取るとは流石です(?)。そういえば音楽寅さんでの漫画ドリーム09「クレヨンしんちゃん夢をアリガトウ」から12年ともう干支が周っていたのですね…。

 

9.エロスで殺して(ROCK ON)

鶴谷さんドラムから始まりましたは、小野ちゃんさんのテーマソング…おっと失礼致しました(?)。ここで初めて90年代の曲が演奏されましたね。これまでは前後に孤独の太陽収録曲が置かれていましたが、今回初めての単独演奏となりましたね。

ギター持ちではなく、ハンドマイクのこの曲は珍しいような気がします。1994年の「さのさのさツアー」ではスタンドマイクスタイルだったので制覇しましたね(?)(何を?)。

しかし東京公演がなかったのに、「東京美人」が歌詞に入る曲を演奏するとは…ダンサーさん出張お疲れ様です(?)。今回のエロスで殺しての殺してとは絡みに行けない、生殺しという意味の殺してでしょうか(?)。

 

10.さすらいのRIDER

また少しMCが。アルバム発売しました。その中からさすらいのRIDERを、と。

埼玉でのさすらいのRIDERは実質孤独のナイトライダーでは?と思っておりました(?)(私だけしか分からないネタなのでどうかスルーしてください)。

シャンデリア的なものが2つ出ていましたね。そして炎さんもご登場です。そんな炎越しの中さんのギタープレイはまた素敵でございました。

個人的に桑田さんの曲の中で出てくる一人称は、俺は桑田さん自身に近い、僕は架空のフィクションな人物という印象を持っていまして、こういう曲で一人称が僕の曲は珍しいと思っているのですが、どうでしょうか…。

あと「女が海ならば 男は櫂の舟」というところを聴く度に「男は風 女は虹」という原さんの使い古された諺を信じてを思い出してしまう呪いが未だに解けません(?)。

 

11.月光の聖者達(ミスター・ムーンライト)

さすらいのRIDERからそれほど間がなく深町さんのキーボード演奏があってからのイントロでしたね。

あのイントロが流れた瞬間に起こる拍手がとても好きなのです…。あれを含めてのイントロだと思っております。ステージ上に流れていたスモークがあるで雲の上に皆様がいるように見えてまさに月光の聖者達、と思わず感じてしまいました。映像で浮かんでいた月もただ満月ではなくて薄く雲がかかっていたのが、何故かとても印象に残っています。

ヨシ子さんへの手紙以降は前半の締め曲、というポジションになりつつありますね。その影響もあるのか、歌唱にも良い意味での軽さ、といいますか、何か1つ重いものを下ろしたようなある種の余裕のようなものを感じました。

 

MC

隠していたことがありますと、一体何が…と思いきや高齢者になっちゃったと、拍手されると、拍手はいいからと返していましたね。同世代の方に不眠や頻尿ありませんかと聞いていたのはリアル感がありましたね。ちなみに私は頻尿です(昔からなので年齢関係無い)。

最近の恒例となったソロ回しでのメンバー紹介がありましたね。誠さんだけ自己紹介にされてしまうのは流石です(?)誠さんの衣装の黄色感、ゴン太君のつどいを思い出してしまいました。ソロ回しの締めがBLUE MONDAYぽかったですね。

 

12.どん底のブルース

椅子に座り、「暗い曲やっていいですか」「私史上もっとも暗い曲と言われています」と始まったのは、2002年のツアー「けいすけさん、色々と大変ねぇ。」以来のご登場となったこの曲でした。

2番以降は現代の諸々を反映した替え歌で披露されましたね。1番そのままでしたが、まあある意味でこの当時の時事ネタと言えばそうですし変わらずに良かったとも思ってしまいます(基本原曲版を聞きたいおじさん、というのもあるのかもしれませんが…)。

2番でしたか、地面に映った桑田さんの影を映すのが凄く良かった、といいますか、グッと来てしまいましたね。

そういえば前回は深町さんがウクレレを弾いていて、今回はギターが2人いらっしゃるし、どちらかが弾くのかしら…と思ったのですが、そもそも今回ウクレレさんはお休みでしたね…。

 

13.東京

片山さんの楽譜に東京と書いてある部分が思いっきり映っておりましたね。まあモニターの雨の映像でどの曲かは予想は付きますが…。筆描きでの東京、達筆でしたね(?)あれは良かったですねえ…。

どん底のブルース、そして東京とアルバムROCK AND ROLL HEROの一番重いところを続けた感じになりましたね。HEROの裏側といいますか、陰や孤独を表しているように感じました。間奏でギターを弾く桑田さんの影を映すのは良く分かっていますね(?)ナイス編集です(?)(誰目線)。

ラストの「雨よこのまま どうか泣かせて」はカットされていましたね。呼び捨てツアーでもカットされていましたが、呼び捨てツアーの2007年は「雨が止み雲が流れてく」(こんな僕で良かったら)・「明日こそ晴れるだろう」(男達の挽歌 [エレジー])というフレーズの入った曲にタイトルが「明日晴れるかな」という曲をA面に持っていたシングルで始めていますし、今回も炎の聖歌隊での「旅の空雨が上がったら」、そして「SMILE~晴れ渡る空のように~」と晴れがキーワードとなっている曲が収録されたEPを中心にしたツアーでしたし、意図的に最後にもうひと雨降らせるのは止めたのかな…と思ってしまったりするのです(きっと偶然なのでしょうけど)。

 

14.鬼灯

短いMCが。今回はこういう間を取りますね。意図的に距離を取っているといいますか、久々の有観客ということと年越しが控えていることから色々と調整しやすいようにしていたのかもしれませんね。風鈴の音が鳴る中で色々なアーティストの名前を出していましたね。その流れでごはんEPが一等賞になったと。

そんなお話から始まったのは鬼灯さん。ちょいとMCの内容とのギャップが…w。

映像で流れる紙飛行機がまたもの悲しいですね…。ハンドマイクでの披露、というのが何も持たないという寂しさをより表わしているように思いました。

この曲を聴きますと、曲のテーマと野球好きなことがありまして、思い浮かぶのは石丸進一という特攻隊員として無くなった唯一のプロ野球選手です。従兄に当たる牛島秀彦氏が石丸を書いた本がありまして、それが「消えた春」というタイトルなのです。「内地の桜をもう一度見たかった」にどこか繋がって見えてしまうのですよね。もちろんこういったテーマを書く際にはそういったワードが出てくることは承知なのですが、そう思ってしまうから仕方ないのです…と私の野球人格が申しておりまして(?)。

あとイントロとアウトロにどうしてもヨシ子さんを感じてしまうのは私だけでしょうか(?)(あんただけよ)。

 

15.遠い街角(The wanderin' street)

桜が紅葉に、そして雪となって遠い街角のイントロが。テンポが少し早かった気がします。君への手紙と同じく埼玉公演の日はまさに秋でこれから12月に入るというところでしたからタイミングはピッタリでしたね。

「今宵たどる道」まさにこのツアーの事を指しているように聴こえてしまいました。

まさに今回のツアーは開催地が遠い街だったゆえに…という方も多かったと思います。

私がサザンを好きになりまして、初めてライブツアーというものがリアルタイムで開催されているというのが呼び捨てライブでして、隣の県で開催されている日は「今隣の県に桑田佳祐が来て歌っているのか…」という不思議な感覚があったのを覚えています。今回もその隣の県で公演が行われている時に似たような事を感じておりました。ただ当時はライブに行く、ということを考えておらず、近いけどまさに遠い街角ね…と思ってところ、その時この曲を歌っていたのを後にセットリストを見て「ほう…」と。そしてその当時と似た感覚を感じた今回も演奏されていたというのが、もちろん偶然なのでしょうが、巡り合わせとは不思議だな…と。

同時に遠い街角さんとの逢瀬にはまだまだ縁が無いようで…w。

 

16.SMILE~晴れ渡る空のように~

舞っていた雪は光となりリストバンドを照らす…。そうです、SMILE師匠の降臨でございます。「命の限りに幸せに」のところで客席を何箇所か指さすところと、どこでしたか…目を瞑り手を合わせ祈るように聞いている方が映っていたのが、ずっと頭に残っております。

「静かな春の戯れ ~Live in Blue Note Tokyo~」での東京→明日へのマーチからの流れのように、遠い街角からのこの曲というのは、遠い街でも近くでもこのステージから全てに空が晴れてゆく感じがあるのですよね。まさに「ここから未来を始めよう」の未来が広がってゆく感覚と言いますか…。

歌詞でも遠い街角の「渇いた時代の流れにつれ 変わりゆく人並み」とこの曲の「街のざわめきが 歓喜の叫びへと変わる 時代がまたひとつ 動いたことを知る」とそう思わせるような時代の動きに見えてしまうのですよね。

何と申しましょうか…。桑田さんがそういった意図を持って選曲したというというよりも、曲の皆様自身がそれぞれ明確な意思を持ってこの久々の有観客ライブでの繋がり・役割を果たそうとしていたように見えてしまうのです…。

 

17.Soulコブラツイスト~魂の悶絶

ここから所謂1つの煽りコーナーのスタートでございますね(もっともSMILEが煽りの頭に当たる可能性もありますが)。盛り上がるタイプの新曲は煽りの頭か本編ラストに置かれやすいという傾向通りに(と言っては失礼ですね)ご登場されました。

テレビ番組で歌唱した際にはハイパー歌謡曲というテロップが出たりしていましたが、この曲の持つパワーはまさにハイパーであると思わず感じてしまいました。

イントロの腕ぐるぐるは今後定着しますでしょうか。覆面の方、桑田さんにハーモニカ持ってくるとはやさしいですね(?)ハンドカメラまで担当されるとは、やはり人を見かけで判断してはいけません(?)。

ラストの「命がけで今日も〜」のところからモニターにはアントニオ猪木さんの映像が。太陽は罪な奴のPV、ライブ「牛」での映像コメント出演と制覇していくのは流石ですね(?)。栄光の男の時の長嶋茂雄の映像のように今後映像が使われていくのでしょうか。

そういえばこの曲の時だけ画面が少し乱れました。もしかすると私のiPadさんがコブラツイストを受けてしまっていたのかもしれませんね(?)。

「逢いたくて 恋しくて 死ぬほど好きなあなたに」…それはステージにいるあなたにこちらから伝えたいフレーズですよ…。

 

18.Yin Yang

「あーん」というセクシーなサンプリングが入り、一瞬EARLY IN THE MORNINGでは…?。と思わせてからの、恋人も濡れる街角の呪縛から解放された(?)Yin Yang先輩のお出ましです。

がらくたツアーでのオープニングを彷彿とさせる帽子に紅白のリボンがついたスタンドマイク、そしてコブラツイストを決めるダンサーさん…なるほど、第14回の翔く!日本年末音楽大賞受賞曲はSoulコブラツイストに続いてこの曲だったのですね(?)(多分違う)。

何故かテキサスレンジャーズのユニフォームを着ているダンサーさんもいらっしゃいましたね。何故大谷翔平選手のいるロサンゼルス・エンゼルスではなかったのかしら…と思っていましたら、背番号11がチラッと見えまして、ダルビッシュ有選手のファンだったのですね(?)。確かにこの曲が発売された2013年はレンジャーズに在籍していたので正しいと言えば正しかったのかもしれません。

ユニクロCMで履いていたジーンズを心は土砂降り雨ん中で、「お気に入りのOld blue jeans ずぶ濡れ男泣き」というジーンズメドレーなのでしょうか(?)。

この煽りコーナーで演奏されるのは初ですね(2014年の夜遊びライブ「夏にサザンないの!?いいかげんに1000回!!ファンやめたるわ!!生歌ライブ」が一応該当しますが)。今回は煽りをちょいと渋めにするのかしら…と思っていたところ…。

 

19.大河の一滴

静かな春の戯れに続いてこのコーナーで登場されましたはCMで起用されたUCCのプレゼントでジーンズがあったでお馴染み(?)のこの曲でした。ジーンズが繋いだ煽りコーナーと言うことでユニクロさんには感謝しなくてはいけませんね(?)。

ライトのビカビカ感が凄かったですね。すっかりライト曲という新たなジャンルの代表になった感があります。2番の頭「Dyian(神)が宣ふ〜」の原曲ではピアノのところが中さんギターで弾かれており、煽り仕様になっていたのが、またかっこよかったですね。

間奏の台詞は、逢えるまではオンラインで我慢、という内容になっていましたね。桑田さんによる「寂しいよー」という言い方といい表情といい、如何にも桑田さんで期待を裏切りませんね(?)。

曲調から発売当時は煽りに入るとは思っていたのですが、序盤から中盤で起用されることが多く、その辺りが定位置になるのかしら…と思っていたところ、2連続の煽り登場ですから油断できませんね(?)。

 

20.スキップ・ビート(SKIPPED BEAT)

すっかりソロ曲の顔をした(言い方よ)KUWATA BAND曲のご登場です。

大河の一滴からのこの曲の流れは静かな春の戯れと同じですね。何と申しましょうか…。今回は渋めになるような予想をしていて、実際にYin Yangからそんな雰囲気があったのですが、それは声が出せないからこそ、いつも以上に煽りは「魅せる」ものにするのでは、という考えを持っていたのです。静かな春の戯れという無観客配信ライブがまさに魅せる、全編を通すことでまるで1本の映画のようなライブという印象だったので、その雰囲気を敢えて有観客ライブの煽りに入れてきたら面白いのかな…と。

「I love your guitar. Play some more to me.」のところは「中ちゃん、誠ちゃん景気の良いソロを弾いとくれ」となっていましたね。そこからのお二人のギターはこのライブ最大の見せ場になりますでしょうか。「Woman, Say!! Yeah.」はメンバーさんいえい、とバンドメンバーに振っていましたね。こういう時に立ち上がって笑顔で返す片山さんが大好きです。客席にはお手拍子を(お手拍子、という言い方がまた粋ですね)、と手拍子を振っていましたね。途中から気分しだいで責めないでのイントロになりませんかね(?)などとまたアホか考えていたのは私。ラストにポーズを決める曲が続きましたね。

 

21.悲しい気持ち(JUST A MAN IN LOVE)

本編ラストはデビュー曲であり、ソロライブでは欠かせない曲となっているこの曲でした。このライブの背景を考えますと本編ラストというある意味でアンコールを含めたライブラスト曲よりも難しい大役を任せられるのかこの方になってくるのかな…と。何と申しましょうか…サザンでの無観客ライブの本編ラスト曲が勝手にシンドバッドマンピーのG★SPOT、そしてソロでの真夜中のダンディーと配信ライブだったこともあり、どこか受け身の曲という印象が強かったのですが、この曲のオーディエンスを巻き込んだ、いやオーディエンスと(声は出せずとも)共に最後のピースを埋めていくような一体感と温度感がこの曲にはあったように見ていて、また強く思ってしまったのですよね…。

柱ではなくて、ライトのセットが上がっていくのに謎の洗練されたものを感じておりました(?)。最後に3Timesと3回ジャンプで締め。本編終了となりました。

下がる際に「ありがとう」とあったボードか何かに気付いた桑田さんが「こっちの台詞だよ」と返していたのが、もう…ね…。

 

アンコール

22.真夜中のダンディー(日替わり曲:明日へのマーチ)

ここからはアンコールでございます。我慢出来ずトイレに行っていたのですが、戻ってくるとちょうどメンバーがステージに戻って来たタイミングで、メンバーの気分になれました(?)(あれ…どこかでも同じ事があったような…感想を探して見て下さい(?))。

アンコールでの演奏は2001年の「Xmas LIVE in 札幌」以来なので、定番曲ではありますが、位置としてはレアですね。

サビの「俺は生きている」が桑田さんの叫び、とは言わないまでも痛烈なメッセージに聴こえてしまいました。間奏ではつんちゃんと、角田さんを呼んでいましたね。ここで前にというのがまた良かったですね。白髭がまたダンディーでごさいました(?)。ラストの「またひとつ消えたのは 嗚呼 愛だった」前に鶴谷さんのドラムソロが。リズム隊がフューチャーされる曲でしたね。ダンディーなドラムソロでごさいました(?)。これで終わりかと思いきや、菅坡さんによるトランペットソロが。すがちん締めとは流石バツ2というひとつではなく2度愛が消えた方ですね(?)(失礼)。

 

23.オアシスと果樹園(日替わり曲:悲しきプロボウラー

続けて演奏されたのはこの曲。がらくたツアーでの銀河の星屑的な使い方ですね。

「言葉言葉〜」の音を少しだけ外す歌い方好きですね。「海が待っている」…さっき海がないと歌っていたのに(?)。「押され揉まれた満員電車」…電車が強風で止まると歌っていたのに(?)。なるほど…あの埼玉替え歌はこの曲への伏線だったのですね(?)。間奏でのかたやまくん、あつおちゃんも健在でしたね。真夜中のダンディーに続いて、ここでは片山さんフューチャーでしたか。虹色に光るライトも素敵でしたね。

伝え聞いたところによると、この曲で年越しだったようですが、「新しい朝が来る 旅は続くのだろう」のフレーズで終わる曲で年越しというのがピッタリだったのでは…と思いました。

 

24.愛の奇跡(ヒデとロザンナ

お別れに自分の好きな曲を…と。デュエット相手を期待する田中雪子さん、ではなくTIGERさんがお相手。しかしゆっきーさんにずっとスポットライトが当たっているところからして既に茶番の気配が…wハンドマイク持って準備万端、2番で堂々乱入でございました。ゆっきーさん早くも桑田さんのライブ色に染まってしまいましたね。ようこそ桑田ワールドへ(?)。

愛の奇跡ですが、調べたところ2019年の夜遊びでは2度オンエアされており(3月2日と5月4日)、3月2日放送回では「この歌好きなんですけどね」、5月4日放送回では「ひとり紅白で歌いたかったけど歌いそびれた」「第4回でやろう」と話しており、相当やりたかった曲のようでしたね。内容含めその自由さが好きです(?)。

 

25.波乗りジョニー

去年無事に成人を迎えた波乗りジョニーくん…いやジョニーさんが駆け付けて下さいました。20歳おめでとうございます。愛の奇跡のコント(失礼)にも臆することなくご登場されたのは、すっかり大人になりましたね(?)。いや、これは愛の奇跡から「愛よもう一度 今…蘇る」のフレーズのあるこの曲ですからね。実質奇跡メドレーです(?)奇跡の地球です(?)(蛇足)。つまりは必然だったのです(?)。

恒例の水着ダンサーさんもしっかり登場されました。男性がいるのは大事なのです。むしろもう少し増やしてください(と私の中の乙女が叫んでいる)。 

大定番曲にいうのはあれですが、今回は必ず演奏するだろうと思っていました。おそらく世間のイメージの桑田佳祐波乗りジョニーというのが、多少あると思うのです。こういった状況のライブで声が出せないというような制約もあるとはいえ、その制約に負けない盛り上がりと桑田佳祐桑田佳祐をやり切るところが必要であり、またその仮面を被るだろうと…。もちろんこちらの都合の良い解釈ですし、本来こういったことを考える必要はないと思います。しかし観てしまうとどうしてもその想いが強くなってしまいまして、同時にそれを打ち消してしまうポップさを感じてしまったことで、感情が迷子になってしまったのですよね…。正直まだ整理できていないところがあります。しかし今回の波乗りジョニーは特別になったことだけは間違いありません…。

 

26.祭りのあと

少しでも元気に…と思ったら、元気を頂いてしまいました。というような話をしていましたね。そして最後の曲です。祭りのあと、と。

いつもの締め、という感じがいいですね。近年締め曲を任されることが多い明日晴れるかなのある意味での完結感、何か一つの区切り感とは違い、物語はまだ続きます、というように思うのです。句読点で例えますと明日晴れるかなは「。」、祭りのあとは「、」というような違いといいますか…(余計に分からなくなるパターン)。

「照れることなく語ろう」の語ろうを強調せず割と普通に歌っていたのは珍しい気がします。地名を交えた替え歌もなくそのままなシンプルさもまた良かったですね。ラストは10Timesと10回ジャンプで締めとなりました。

またライブという名の夢の中で彷徨いたいものです…。

 

改めてメンバー紹介があった後、誠さんが桑田さんに「ずっと考えてたことがありまして…歌手になればいいのに」とユニクロCMの台詞を言って、ズコーといういつものやつです(?)。まあこれが出来るのも有観客ライブだなあと思うのですが。締めの曲はSoulコブラツイストでした。最後は桑田さん1人がステージに残り、気持ちの良い奴を…とかなり久しぶりの「1,2,3,ダー」で締めとなりました。

そしてエンドテロップが流れ、桑田さんの手書きのメッセージが画面に映り配信は終了となりました。

 

少し振り返ってみましょう。

全体的に2001年以降の曲が多かったですね。久々の有観客・ツアーということで負担が掛からないように歌いやすい曲を選んだ結果なのか、桑田さん自身が現在進行形ということでそれを表わすセットリストに必然的になっていったのか…。SMILEのところでも書きましたが、いずれにしても今回は曲自身が歌って欲しいと立候補したような曲に映ってしまうのですよね…。まあ答えは桑田さんの中にあるのです(?)。

 

今回様々な困難・制約がある中でもライブツアーを行って頂いた桑田さんを始め、メンバーの皆様・スタッフの皆様このライブにかかわった全ての皆様本当にありがとうございました。そしてお疲れ様でした。大変なことは重々承知ではありますが、またこのような機会がいつか訪れますことを楽しみに生きていたいと思います。




余談

はい。以下は余の談でございます。書きたいだけのコーナーですので、読まなくても大丈夫です(?)。

ここまでお読みいただいた方は分かっているとは思いますが、今回のツアー、私は会場にお邪魔することはありませんでした。状況を踏まえた、と言えばそうなってしまうのでしょうが、自分の楽しいを優先させるのと、万が一によって回りに迷惑をかける可能性を自分なりに天秤にかけた結果、どうしても楽しみたいよりも迷惑をかけたくないが強かったこともありまして、今回の選択となりました。

私自身、ライブやイベントにお邪魔するというのはある種の「運」が必要であるという考え方でして、行けるものはあっさり行けますし、どう足掻いても行けないものは行けない、という考えなので、今回はたまたま「運悪く」チケットが全て外れてしまった、というのとイコールなのですよね。それと誰かに何かを言われたわけではなく、自分で決めたことなので羨むことは正直ありましたが、悔いは残さなかったと申しましょうか…。…いやでも12月は揺れました。名古屋・横浜と収容人数100%に伴う追加抽選があったことで、苦悩の日々が始まりました(大袈裟)。正直楽しいを優先しても…というところまで揺れました。まあ結果は…ということでしたが、あの12月は人生で一番、と言っていいぐらいには悩みました。

まあしゃアない…嗚呼人生のブルースというまさにしゃアない節を体現していると思っていた位なので、私はそれなりに元気でしたのでご安心を(別に誰も心配していない)。

本来こんなことは書かずにいれば良いと思っています。しかし自分の中で本当の意味でこのツアーを終わらせたい、次へ一歩進みたい、というのがありましたので、勝手ながら今少しだけここで吐き出させて頂きました、申し訳ございません。これが私なりのビッグマウスでございます(?)。

さて今年はどのような桑田さん(もしくはサザン、はたまた…?)がやってくるのでしょうか。今年直接会場にお邪魔できるのか、そもそも私自身がどう決断をするのかはもちろんまだ分かりません。でもその日はきっと「運」が巡って来た時不意にやってくるものと、今まで通り思いながら過ごしていきたいと思います(私にしては珍しくちゃんと締めたな)。