サザンオールスターズの20周年ライブとなりました、1998年の「スーパーライブin 渚園『モロ出し祭り~過剰サービスに鰻(ウナギ)はネットリ父(チチ)ウットリ~』」と2019年の40周年ツアー「“キミは見てくれが悪いんだから、アホ丸出しでマイクを握ってろ!!”だと!? ふざけるな!!︎」のアンコール曲を眺めていまして、ふと思うことがあったので書いてみよう、という安易な雑文でございます。…えっ、アンコール演奏曲数が5曲で最後が旅姿六人衆(四十周年)で締めたという共通点だけで選んだのでしょうと…?。正解でございます(?)。まあその他にも色々とありますのでその辺りはどうか一度胸にしまっていただければ(?)。
まずこの2つのライブのアンコールを改めて並べてみましょう。
En1.Bye Bye My Love(U are the one)
En2.希望の轍
En3.いとしのエリー
En4.夕方Hold On Me
En5.旅姿六人衆
ふざけるなツアー
En1.I AM YOUR SINGER
En2.LOVE AFFAIR~秘密のデート
En3.栄光の男
En4.勝手にシンドバッド
(ロックンロール・スーパーマン~Rock'n Roll Superman~)
En5.旅姿四十周年(旅姿六人衆)
※ふざけるなツアーのアンコールは4パターンあり全部載せるとややこしくなるので、その中から1パターンを載せております
まず渚園から書いていこうと思います。
アンコールの1曲目は「Bye Bye My Love(U are the one)」でございました。ライブ初披露となりました1985年の「KAMAKURA TO SENEGAL サザンオールスターズAVECトゥレ・クンダ」からこのライブを含め6回演奏されているのですが、4回アンコールで披露されるなど、90年代のアンコール定番曲といえる立ち位置であったのも、20年の総括というライブでのアンコール1曲目というポジションを任された1つだったのかもしれません。
「希望の轍」と「いとしのエリー」はもう言わずもがな、ですね。希望の轍はこの渚園前後で披露されたのがいずれもアンコール(「牛」・「Se O no Luja na Quites(セオーノ・ルーハ・ナ・キテス)~素敵な春の逢瀬~」)とこの時期はこのポジションに置かれることが多く、起用の幅が広がったことで単なるライブ定番曲から現在の「=サザン」というポジションへ歩みを進め始めた瞬間、ともなったのかもしれませんね。そしていとしのエリー、締めの雰囲気を出しつつも実はまだ続きが…という二段構成の第一段BIG BOSSとして貫禄を見せつけていましたね(最後のあれはまあご愛嬌、ということで…w)。このアンコールは1996年「Southern All Stars Stadium Tour 1996「ザ・ガールズ 万座ビーチ」の沖縄披露が残っていたりしたのでしょうか…。
そして、Bye Bye My Loveと共にサザン90年代アンコールの一角を担った「夕方Hold On Me」先輩のお出ましでございます。ここまでの選曲を見ますにアンコールは全体的に20年、といいますか、90年代の総括というのが強いように感じますね。Bye Bye My Loveでも触れましたが、夕方Hold On Meもこのライブ以降、ソロを除けば2000年「茅ヶ崎ライブ~あなただけの茅ヶ崎~」・2008年「真夏の大感謝祭」・2020年年越しライブ「ほぼほぼ年越しライブ2020「Keep Smilin’~皆さん、お疲れ様でした!! 嵐を呼ぶマンピー!!~」」の3回といずれもアンコール披露ではありますが、定番からここ一番の曲に立場が変わりましたね。ある意味で桑田さんが話していた「今までのサザンを封印する」という影響を一番受けた曲だったのかもしれません。
「旅姿六人衆」は最後にまとめて触れたいと思います。
さて次はふざけるなツアーに参りましょう。
「I AM YOUR SINGER」が大感謝祭以来11年ぶりにアンコールの1曲目として披露されました。「さあみんなでLove Songアンコール」と歌いながらアンコールで登場されるといるズルい方でございますね(?)。ただ2008年には「お別れの歌」というようなイメージの強かったのが、このフレーズとアンコール披露によって、あの時代を柔らかく振り返ることの出来るラブソングになったのかもしれません。
「LOVE AFFAIR~秘密のデート」は近年ライブ本編での披露が多くなった曲ではありますが、初披露となった1997年年越しライブ「おっぱいなんてプー」からアンコールでの演奏が頻繁にされていましたし、Bye Bye My Loveと夕方Hold On Meのポジションを引き継いだ曲といえるのかもしれません。サザン40年の後半の時代の総括として見ますとこの曲がアンコールで披露されたのは必然だったのかもしれませんね。
「栄光の男」、そして一度戻っては来ましたが、ツアー中盤で外れてしまった「ロックンロール・スーパーマン~Rock'n Roll Superman~」の2曲もまた後半の時代、といいますか、近年のライブ大定番曲として、その君臨されている曲になっていますね。この辺は以前に書きました雑文「ロックンロール・スーパーマンと栄光の男についてふと思ったことを」とあまり考え方が変わっていませんので、詳しくはこちらをご覧頂ければ…ですが、40年のキャリア後半の5人サザンとしてのバンドとしての曲、であると思うのですよね。
だからこそロックンロール・スーパーマンから「勝手にシンドバッド」に変わった時にこの流れが崩れてしまったのが、少し残念でもあったのですよね。ただ栄光の男〜勝手にシンドバッドという流れになった事で、キャリア全体の40年の総括になったというのと、「生まれ変わってみても 栄光の男にゃなれない」と歌った後にデビュー曲で(思い描いていたものとおそらく違うものとはいえ)1つの栄光の男たちへ歩みを始めた頃から現在、を瞬間的に表した流れでもあったように気がするのですよね…。
そしてこの2つのライブのラストは「旅姿六人衆(旅姿四十周年)」。
それまでが総括感の強かった4曲だったこともあり、最後にファン・スタッフに改めて感謝を伝えるというのもより周年感が強くなるといいますか、そういう使い方故なのか、元の曲のパワーが強いのか、図らずも旅姿の「重さ」を感じてしまうのですよね…。だからこそ4曲に「今」と「歴史」、now&foreverを持たせてバランスを取ろうとしたのではないのでしょうか。
またこの20周年と40周年のライブはサザンの活動再開や休止前の周年ライブとは違い、前後にサザンとしての動きが続いた流れの中でのライブ(40周年後は諸々あっての無観客ライブという流れなので、ちょいと違いますが)というのが、より区切りだけどあくまで旅の続き、という感覚を持たせ、アンコールだけではなく全体のセットリストにも反映されているのかな…とも思ったりするのです。
また渚園がそれまでのサザンの総括で、翌年のニューサザンに向かう為のライブで、ふざけるなツアーがこれはあくまで私の感覚ですが、夏の野外ではなく春のドームツアーというのもあって、今までと少しやり方を変えた、というのとこのツアーの後、MV集の発売や2019年の年末にサザンの全曲がサブスク解禁という出来事もあり、(今の)サザンとして出せるものを出し切った流れが、45周年以降のニューサザンへ舵を切ったように感じてしまったのですよね。40年で見てしまうとこのタイミングでの総括は=終活にも見えてはしまいますが、サザンの現役感がそう見せない、まだ新しいサザンを見せる、というのが不安よりも期待を大きくしてくれている気がするのです…。
さてまたも雑にいかにも暑さにやられているような文章をつらつらと書いてしまいました(?)。
最近は書きたい欲が強い時期に入っているので、今度はエアコンが効いていると思われる程度の雑文にしていきたいと思っております(?)。